退職時に欠かせないこと

介護施設には、多種多様なものがあります。利用者の要介護度によって提供する介護サービスが異なったり、各施設が売りにしているものもそれぞれで異なる場合もあります。そのため、介護職は、施設ごとの特徴をしっかりと調べて、自分が望んだ仕事ができる職場を見つけなければなりません。また、万が一希望する仕事でなかったり、求める労働条件と異なる場合は、転職という選択肢も考えるべきでしょう。

ただし、転職においては、退職もスムーズに行う必要があります。介護職が退職をするときには、いくつか注意すべき点がありますが、重要なことのひとつが引継ぎをしっかりと行うということです。介護の仕事は、一人の利用者に介護職一人が付きっ切りでお世話をするわけではありません。複数の担当者がチームとなって利用者を介護します。したがって、チームの仕事を乱さないようにしたり、利用者に迷惑を掛けないためにも、引継ぎをしっかりと行う必要があるのです。

介護の仕事は、一通り手順を教えれば、誰でもそつなくこなせるというわけではありません。そのため、退職する際には、引継ぎ期間を踏まえたうえで退職の意思を伝えることがポイントになります。また、介護の仕事は、施設利用者の身体に接触して行う介助業務ばかりではありません。利用者の様子を伝えたり、施設で行うイベントの企画を立てたりすることも仕事に含まれます。ですから、作成していた介護記録や業務日誌などを共有したり、書式をそのまま引き継ぐことができるように整理したりして、後任が滞りなく仕事ができるようにしておくようにしておきましょう。